2017年10月の機械受注統計|企業の設備投資の動向は?
- Inspirreed
- 2017年12月14日
- 読了時間: 4分

2017年10月の機械受注統計|企業の設備投資の動向は?
内閣府が2017年12月13日に発表した10月の機械受注統計によると、民間設備投資の先行指標である『船舶・電力を除く民需』の受注額(季節調整値)は、前月比+5.0%の8509億円と2カ月ぶりのプラス(前月比で)となりました。
このうち、製造業は前月比+7.4%の4213億円、非製造業(除く船舶・電力)は前月比+1.1%の4377億円となりました。


10月の製造業からの受注を業種別にみると、前月比で増加したのは17業種中、石油製品・石炭製品(前月比+88.9%)、化学工業 (同+82.1%)等 の 12 業種で、 非鉄金属(同‐76.7%)、『その他輸送用機械』(同‐36.7%)等の5業種は前月比で減少となりました。
10月の非製造業からの受注を業種別にみると、前月比で増加したのは12業種中、運輸業・郵便業(前月比+26.2%)、卸売業・小売業(同+10.0%)等の7業種で、リース業(同‐62.5%)、不動産業(同‐16.4%)等の5業種は前月比で減少となりました。
内閣府は基調判断を『持ち直しの動きがみられる』に3カ月連続で据え置いています。
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(出所)内閣府
10月の機械受注総額の動向をみると、前月比+5.6%の2兆4509億円となりました。需要者別にみると、民需は前月比+3.3%の1兆0618億円、官公需は『その他官公需』・『運輸業』で減少したものの、『防衛省』・『地方公務』で増加したことから前月比+13.2%の2470億円、外需は『航空機』・『原動機』で減少したものの、『電子・通信機械』・『産業機械』で増加したことから前月比+4.9%の1兆0508億円、最終需要者が不明である代理店経由の受注は『道路車両』・『重電機』で増加したものの、『電子・通信機械』・『工作機械』で減少したことから前月比‐0.2%の1195億円となりました。

■2017年10~12月見通し
(2017年11月9日発表・四半期ベースの公表)

2017年7~9月(第二四半期)をみると、受注総額は前期比+7.3%の7兆2859億円となりました。需要者別では、民需は前期比+7.9%の3兆0840億円、官公需は前期比+14.8%の8017億円、 外需は前期比+9.2%の3兆1077億円、代理店は前期比‐1.0%の3723億円となりました。 『船舶・電力を除く民需』は前期比+4.7%の2兆5462億円、製造業は前期比+8.2%の1兆1607億円、非製造業(除く船舶・電力)は前期比+1.6%の1兆3921億円となりました。
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内閣府の2017年10~12月(第三四半期)見通しは、受注総額は前期比‐1.9%の7兆1471億円としています。機械受注統計では、四半期ごとに調査対象企業に対する調査を基に翌期見通し額を公表しています。
需要者別にみると、民需は前期比‐8.7%の2兆8167億円、官公需は前期比‐3.3%の7753億円、外需は前期比+5.6%の3兆2806億円、代理店は前期比‐2.3%の3639億円の見通しになっています。『船舶・電力を除く民需』は前期比‐3.5%の2兆4561億円、製造業は前期比‐9.4%の1兆0520億円、非製造業(除く船舶・電力)は前期比+0.9%の1兆4045億円の見通しになっています。

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機械受注統計とは
内閣府が毎月公表している経済指標のひとつで、代表的な景気先行指標となっています。調査目的としては、機械等の製造業者(機械メーカー280社が受注した生産設備用機械)の受注する設備用機械類の受注状況を調査することにより、設備投資動向を早期に把握するためのものです。一般に企業が増産を行うためには設備(機械)を購入する必要があり、機械受注統計は企業が実際に設備を整え生産するための時間を考慮すると6~9カ月程度(6カ月ほど後に納入)の先行指標といえます。機械受注統計が好調ということは、将来の企業業績にプラスの影響をもたらす可能性が高いといえます。ただ、『船舶・電力』の受注は、景気局面との感応性が薄く、通常は『船舶・電力を除く民需』ベースの数字が市場では注目されます。
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